雑食DIY

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説明上手になる本/高嶌幸広

私は「超」が付く人見知りです。
人前に出るのが苦手なのは自認しています。


ですが、仕事上、人前で話さないといけない場面はあるわけで。


「説明」は相手に理解してもらうためのもの。
その為のノウハウ集といった感じでしょうか。
コレを読んだからといって、すぐに説明が上手くなるわけではありません。
ですが、そうなるための方法論としては中々面白いものがあります。


著者自身が説明下手で苦労し、どうやって物書きをするまでに説明スキルを高めたか。
その辺りが、一般人にもわかる範囲で書かれている、という意味ではいい本だったかなーと思います。


ここから少し脱線します。
ここまで書いて、イチロー選手が言っていた言葉が思い出されました。

「僕は天才じゃないですよ。全部説明できますから。」

↑は、多分言葉そのままじゃないと思います。思い出しながらなので、意訳です。


私自身は音楽をやっていますが、これは非常によくわかるんですね。


本当の天才って、自分のやってる事を説明できないんです。
なぜ自分が「それ」ができるのか理解してないから、人にどう説明すればいいかわからないようです。


天才系の先生は、お手本は見せられますが、生徒ができなくて困っている場合に説明できません。
自分がそれをできるようにするために、何か手法を考えたとか、分析したという経験がないんでしょう。
「こう演奏したいな」と思ったら「体が勝手に表現している」という状態です。
理想ですね。
一般人は、「こう演奏したいな」ですが、体からのアウトプットは異なります。
なぜ違うか、を分析して、体を訓練して、アウトプットを頭のイメージに近づける作業が必要です。


説明も演奏も似たようなものだと思いました。
人に何かを伝えるためには、入念な準備と、練習と、そして、「何を伝えたいか」を自分の中でしっかり作っておく事が重要です。


脱線話は割と昔から考えていた事ではありますが、自戒をこめて。


わかっちゃいるけど、できないんだよねー。入念な準備と練習。
コレを続ける精神力が実は一番大切だったりするんでしょうね・・・

説明上手になる本―相手の頭にスンナリ入る (PHP文庫)

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