譜面をiPad化してみた!
演奏機会が激減している中でも、やれるかもしれない、という所へ向けてはしっかり準備は・・・という事を繰り返しているここ1年少し。(そして流れる・・・という事も何回も)
仕事もほぼ100%リモートワーク化した事もあり、家にいる時間が増えたのでこの機会に長年考えてはなかなか実行できていなかった譜面の電子化、iPad化にチャレンジし・・・
結果、しばらくは使い勝手を見つつ、紙と併用かな?と思っていたのですが、半日ほど研究してみて、あっさりフル電子化を決意。
もう紙の譜面には戻れない・・・
となりました。
電子化移行するか悩んでいた&迷っていたポイントが色々ありまして、まだ悩んでいる人の助けになればと記録しておきます。
購入した物は下記
https://www.yodobashi.com/product-detail/100000001005824629/
・Apple Pencil 第2世代
https://www.yodobashi.com/product-detail/100000001004147305/
・ELECOM フィルム(ケント紙タイプ)
https://www.yodobashi.com/product-detail/100000001005945291/
上記を選んだ背景
多くの人が迷うと思うのが、サイズ的な所かと。12.9の方が譜面見るにはいいですよね。
自分は扱う楽器がSax、木管系なので、そもそも持ち運ぶ楽器が多く、なるべく荷物は軽くしたい、という方向がありまして、小さい方にしました。(単純に安いですし)
ビッグバンドメインの方なら12.9の方が良いかもーとは思います。(ビッグバンドの譜面て、A4よりちょい大きめ?の変則サイズのスコアがほとんどで、譜面のサイズ感としてもそれが前提の物が多く、10.9インチでそれを表示すると少し小さいかな、と感じます)
そしてWiFiモデルに関しては、必要があればテザリングでカバーできるし、という範囲です。
通信回線を持たせない事で「演奏中に電話かかってきて譜面がー!」という事故も防げますw
ペン第2世代はあまり調べずに買ってしまいましたが、正解でした。
とりあえずiPadの横にマグネットでくっつけておくだけで充電可能。
第一世代で知っていた、ペンのケツの端子をiPadに挿して・・・というアレがちょっとあり得ないなぁと思っていたので・・・
これだけでペンは第2世代にした方がいいと言い切れます。
あとはフィルムですね。管楽器で、かつセクションやらビッグバンドやらも手を出して・・・となると、バンドでソロでやるにしても、リハ中に結構譜面に書き込む事が多いんですよね。なので、見た目の美しさよりは書き込みをいかに快適化するか、という事で、フィルムはケント紙タイプとしました。
結果
実は書き込みの量とか考えると、紙譜面の方が良い面もあるし、しばらく比較、と思っていましたが、冒頭に書いた通りあっさりと完全移行しました。
使い勝手的な面で不安に思っていた部分と、実際に解決された点を以下に記載していきます。
譜面を扱うソフトとかは色々あるとは思いますが、自分としてはPiaScore&DropBoxという組み合わせに落ち着きました。
Pdfを扱う点ではGoodReaderも使っていましたので、比較はしましたが、譜面特化という点で、圧倒的にPiaScoreの方が書き込みの使い勝手が良かったです。
以下、PiaScore使ってみて良かった点
- Pencilでの書き込みが快適
ペン持って書き込めばそのまま書き込みモードになります。
指でいじるとスクロールやページ送り等。
ペンの腹をタップする事で、書き込みと消しゴムを切り替えできて便利(iPadの機能ですが)
また、クレッシェンドとか、エクセルの図形挿入的な感じでテンプレが用意されていて、綺麗に書き加える事が可能。 - セットリスト機能
ライブ、リハ等で使う譜面をまとめておける。
全譜面がつながった感じになり、ページ送りがセトリ全てで連結する。
(曲の切り替えで、曲ファイルを開きなおす必要がない) - ページ送り機能がいくつかある
顔認証でウインクでページ送り、Bluetoothのペダルユニット使ってページ送り等、演奏中で手が忙しい時でもページ送りできる機能があるのは良い事です。 - チューナー、レコーティング機能等が優秀(有料機能です)
チューナーの音表示を管楽器向けに移調できたり(inBb表記とか)
レコーディング機能は、自分の練習をちょっと録音、すぐに聞いて確認、聞いたら削除、みたいな事が譜面上の画面操作だけでできて非常に便利。
ただ、PiaScore使ってみて、イマイチと思った点もありまして。
- 譜面データがフォルダ管理できない
フォルダの概念がありません。あるバンドやら、ライブやら、でカテゴライズしておきたい場合は、タグ機能を使う感じになります。
タグ機能自体は、譜面一つにタグは複数付けられ、条件での絞り込みを重ねて行けるので、これ自体は良いのですが、譜面一つ一つにタグをつける作業が非常に面倒。
⇒以下に記載しますがDropBoxで解決しました。 - セトリでつなげた譜面を見開きで表示すると・・・
iPadを横倒しすると、小さくなりますが、見開きで2ページ分表示をしてくれます。
これが、1曲2ページ、という事なら問題ないんですが、3ページある譜面の場合、3ページ目と次の曲の1ページ目が見開きになってしまうのですね。。。
⇒こちらについてはまだ解決できず・・・
上記のフォルダ管理的な事がしたい、という事については試行錯誤しまして、私はDropBox連携という手段で解決しました。
PiaScoreによる「譜面の入手」という手段はいくつかあるのですが、例えば、MacとiPadを直接つなぐと、iTunes経由でiPadが見え、ファイルとして直接PiaScore管理フォルダにpdfを放り込む事が可能です。ただし、タグが何も付きません。
ここで外部Cloudで連携、という事をし、「タグの自動追加」をONにしておく事で・・・
DropBoxの場合ですが、DropBox上のフォルダ名がそのままタグになります。
/Band/Hogehoge/music_01.pdf
みたいなフォルダ構成でDropBox上にファイルを設置し、PiaScoreの譜面の入手からダウンロードすると、自動的に「Band」「Hogehoge」というタグが付与されます。
上記例ではHogehogeフォルダ以下のpdfをまとめてダウンロードすれば全てのファイルに同じタグが付けられます。
ちょっと残念な点としては、フォルダ指定でダウンロードができない、という点でしょうか。ファイルが見えてる階層まで降りて、ファイルを選択してダウンロードする必要があるので、個別にタグを細かく付けたい場合、ダウンロードを複数回行う必要があるというのは改善されると嬉しいですかね。
現状、ざっくりしたタグはDropbox上のフォルダ構成にて自動追加し、個別にタグ付けたい譜面については、Piascore上で付けていく、という形にしています。
若干の残念点はあるとはいえ、楽譜データをもともと扱うマシンにて、Dropboxアプリを入れて連携しておく事で、MacにケーブルでiPadを接続しなくてもDropbox経由で譜面が用意でき、Dropbox上でフォルダ整理しておいたフォルダ名に従ってタグが振られた状態になる、というのは非常に便利です。
ここまでできたので、今後の譜面は全て電子化しよう、と思うに至りました。
今後、紙の譜面を使うのは環境の厳しい屋外ライブとかに限定されるでしょうかねー。。。
風で飛ぶとか、炎天下で熱暴走で落ちるとかは怖いですからねー。。。
何かの参考にでもなれば幸いです。